僕の狂った半分

僕の狂った半分が歌を歌いたがってる

僕の狂った半分が駄々をこねている

僕の普通の半分が落ち着くんだとなだめる

僕の普通の半分が狂った僕の手を取る

 

僕の狂った半分も 僕の普通の半分も

きみを大事に思ってる

きみを大事に思ってる

僕の狂った半分も 僕の普通の半分も

どちらも僕の全部さ

結局僕の全部さ

「死んだら無駄」と左脳は考え
「死んだら無だ」と右脳は考え
「そんなのNOだ」と身体は怒るが
心ここに在らず
目は遠いところを見ていたし
心地いい音楽を耳にしながらも
もうなにも言うことがないと口を閉ざした
はて、魂のゆくえとやらは?
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みんな遠くへ行っちゃった
それは僕の思い違いかもしれない
僕が誰もいないところへ行こうとしているのかもしれない
おんなじ場所にずっと立っていると
自分を見ている自分が見えてきて
問いかける言葉が止まらなくなる
頭上を飛ぶ鳥がスローモーションで落ちていく
コンクリートが恨めしい
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僕の本当の気持ちを聞いてください
鏡の裏で泣いている
迷惑かけてばかりでごめん
時間に抗うことで時間を浪費してる
舟に乗ろうか迷ってる
君には毛布をかけてあげたい
僕はそれで眠ることができる
光り輝く朝が怖い

hey hey,vincent

僕は公園の銅像の横に立っていた
身体をまとう青い絵具がなかなか乾かないので
ベッドに横たわることも出来なかった
そこで風のよく通るこの場所へ来たのだ
絵具に触れないよう気を付けながら姿勢を正し
なんとはなしに空を見上げては瞬きしていた
あまりに暇を持て余したときは隣の銅像に話したりもしてみた
両手に本を持ち、覗き込む銅像はこう言った
「ぼくは本当は目が悪いんだ。だから文字がよく見えるように
もっと本に近づきたいんだが、身動きできないんだ。」
僕は彼を気の毒だと思ったが、どうしてやることも出来なかった
どのみち絵具が乾いていない今、僕も下手に動けない
僕の青には少しの違う色も混ざってはいけないんだ

強い風が雲をどんどん移動させる
流れてきた大きな雲が太陽を隠し、辺りは急に薄暗くなった
僕が公園にある運動場に目をやると
そこにはヴィンセント・ヴァン・ゴッホがいた
彼は絵描きのくせに画材一つ手にしておらず
隠れた太陽がある場所をじっとにらみながらこう言った
「おれは自分自身にこらえている」
つぶやくような口調なのに、それは公園に響き渡る音量で聞こえた
そして太陽が雲から顔を出した途端、彼はいなくなっていた

「ああ、ヴィンセント。あなたは速すぎたのだ。
あなたの言葉は私たちの耳に今頃届き、あなたの絵はようやく私たちの目に入った。
そして、ヴィンセント。あなたの中にある力は強すぎた。
その力をあなた自身も扱いきれなかったのだ。ヴィンセント。」

僕の青い絵具は未だ乾かないままだ

骨だけになった夏のお墓に涼しげな眼をした秋がやってきた
秋は女で、3人の四季の誰のことも好きではなかった
特に夏のことは頭が悪い男だと思っていたが
いつも無邪気に笑っていた様子を思い出すとたまらなくなり、ここへきていた
ただ秋には何も言いたいことがなかったし、
長く垂れた自分の上着が風に揺れるのをずっと見ていた

そのときぼくは物語の中にいて次のページがめくられるのを待っていた

・ロックとポップとパンクとフォークで日が暮れたからおうちに帰ろう

・遠慮はいらない、やってくれ

・驚いたきみは少女のような顔をしてた

・夜中の誓いは次の朝には忘れてしまう

・散歩するように生きてみたいんだ

・いつかは終わる旅なんだと少し寄り道

・よぞら、じゅうじか、つめたいかぜ よぞら、じゅうじか、つめたいかぜ

・もうずっと季節には色がないまま 枯れた庭にて

・感傷と切り離した冷たい息が欲しいです

・僕はギターという楽器を弾いていてメロディという人を探している

・この気持ちに時間はあまり関係ないと思うんだ 聞こえてるならノックを2回

・最近調子はいかがですか?もう誰にも内緒で遠くへ行ったりしませんよ

・「ぼくのすばらしいいたみへ!ありがとう」

・誰かが夜な夜な秘密裏に数字をいじってる。だけど何の数字だ?さあねと時計が言う

・鏡張りの部屋の中で鏡を持って立ってるようなもんじゃないか

・君が閉じ込めた幽霊が泣いている。幽霊はきっと君に伝えたいことがあるんだよ

・月曜日の雨の中にいて、日曜日の暖かさを思い出してる 真っ赤な薔薇が散っていく

・東京で見える唯一の星が、あなたのふるさとはあっちですよと教えてくれた 
 けど僕!まだ帰りません

・冷蔵庫の中キンキンに冷えた昔の写真 

・誰も見てないぜ!おまえの日記なんてな 準備体操をよくしろよ

・君のことを考えるけどまったく検討つかなくなる ではではここらでさようなら

・刻一刻と形を変える心を持って、たった1つのことを正しいとは言えないわけがある

・ないものねだりは常とう句、あの子の人生はあの子の主観だからね 

・エンドレスミラー、エンドレスミラー、エターナルエターナルフォーエバー

・まぼろしみたいな10代なのだ ユニコーンとかペガサスとか、そんな生き物

・空中に女の子の絵を描く。窓を開け、風を入れればその子はいなくなる

・僕は使い古した持ち物を捨てきれない旅人で
 家族や恋人たちが描く素晴らしい絵を見ている

・ロックンロールのバイクにまたがって 出口を探しにとおくへ行きたかった 

・彼女の前で名もない墓標のように突っ立っていた 彼女は両手を広げたままだ

・時代の流れに舟を浮かべてあなたと旅をしたい どんな舟でもかまわない

・僕たちがつけてきた足跡はいつかある意味を持ち勇敢な戦士のようにここに立つだろう

・「私は実験の過程であり私を実験する科学者でもある」宮沢賢治が言ったような言ってないような

・朝焼けとゴッホの描く朝焼けは全く違う 正気と狂気の間から鮮烈な色を投げてくれ

・4つの季節のメリーゴーランドがくるくるくるくる回る回る

 

そのときぼくは物語の中にいて次のページがめくられるのを待っていた

ばん

誰もいない海辺にボロになった船
焚き火のあとに塩のかたまり
ぼくは白い鳥
七色の夢
星でできた時計
遠きふるさと

 

ピストル ばんばんばん
ピストル ばんばんばん
ばんばんばん
ふるさとに帰る夢をみたのです
みんな泣いておりました
ぼくの戦いは終わりません
ふるさとに帰る夢をみたのですが
目が覚めてもだれもいない
だれもいない
それはぼくもいないような気がする
ピストル ばんばんばん
ピストル ばんばんばん
ばんばんばん
聞いたこともない動物の声
ぼくがいないような気がする 長い夜
毎夜毎夜 ナイフの傷
帰りたいです