見慣れたビルの街並みが いつしか海に変わっていた 波は涙をさらっていった それでも水底に咲いた花は上を見上げ これが最後の歌になるわと 途切れることなく声をあげた ここはひどく透明な世界 見落としたものは沈んでゆく それに引っかかった僕らは沈めな…

月とねむる

静かな夜を自分だけのものにして月とねむる比べてみると小さな手のひらその中に星を集め月とねむる月は何も言わないからね安心してねむってねなにかしてあげられることはないかときみに電話してもねむっているなら出なくていいどんなに話しても言いたいこと…

稲穂の色ではない古びた金貨のような黄金色の月がいくつもいくつも空高く24時間周りをうろうろしてる月は僕に勘違いさせるのだろう狂気と正気のインスピレーションを得ただ絵を描くんだって言いながら小銭しか持ってないポケットの中にあるくしゃくしゃの覚…

壁の花

「みんなはさ」 「みんなみたいに」 みんなって誰だ きみの話を聞いているんだぜ きみの話し声に耳を傾けてるんだ 気にしなくていいよ きみはきみに夢中になりなよ 好きなことを喋り続けなよ 自己紹介で嫌いなものなんて あんまり聞きたくないもの みんなは…

純度の高いものが好きだそれは僕にあるのかないのかわからないもので欲しがっているもので避けて通ろうとしているもの100%振り切ったらそれがどちらにせよバランスが悪くて倒れてしまう片足だけで歩けないのと似ているもし片足だけで歩く事が出来たのなら感…

彼女は入口、僕は出口を

彼女がひろげた入口を前にして僕はいつも出口を探したがる冷たい道の上でひねくれてかじかんでいた街灯に集まる真っ白な蛾たちを見つめまき散らされた鱗粉で汚いところを隠したりした遠くの山に火が見えて目指すところのような気もするしただの誘惑にも思え…

気の弱い悪魔

暑さはたった1つの音しか出さないみたいだその音は不愉快にジリジリと近寄ってくる表通りにパレードが来て子供たちが叫びながら手を振っているなにかください 良いものを太鼓をどんどんと叩いてなにかくださいな閉め忘れた蛇口がすすり泣いている薄暗い影に…

やさしい世界

ほんの小さなズルさを噛みしだきながらぼくはどんどんズルくなってゆくような気がしたうずくまり、自分の手のひらしか見れなくなって自分の行く先を自分で決めれなくなっていたそうして迷い込んだ森の中にはやさしい世界がありそこにはやさしい人たちが住ん…

だから未だ青い春

叫びだしそうな想いの生まれたところと行き着く場所は?校庭の隅で毎日生まれたり死んだりする生き物は入学してから卒業するまで一歩も動くことはなかった僕は花火大会を家から見ているだから未だ青い春冷たい雨が降っている壊れてしまいそうな想いのきっか…

彼:空っぽになった酒瓶を片手に持ちゆっくりベランダに出る。彼:「友達の家になにか大事な物を忘れたような気がするよ。それは、いつも持ってなくちゃならないようなものだ。敬虔なクリスチャンにとっての十字架のようなものだ。だが、俺はもう戻れないんだ…

そのすべてで僕を引き裂け もう見えないくらい かえらないように 殺されてしまう前に 引き裂いて欲しいんだ 許してください あやまりたい 物音がじゃまをする前に そのすべてで僕を引き裂いてください わからなくなる

見たこともない風景の中に見覚えのあるきみがいて知らない歌を歌いながら知ってる素振りで歩いてくるむかしテレビで見た外国の白い建物がある街並みを歩きながらきみは何か見せたいものがあるかのように手招きしてる僕はどうしたことか斜めにしか歩けなくて…

something

なにがあった なにかがあった 僕の心に 心の中で 得体の知れない生命が生まれ 己の意味を考え始めた 癇癪を起こしては暴れ 僕の内側を傷付ける 疲れてはいびきをかいて眠り 僕の眠りを妨げる なにかあった? なにかがあった?と 彼女は聞くけど 僕には説明の…

あなたがたの意のままに そのままに 頭を地面にくっつけて 首が戻らない体勢 あらかじめそうであった形に成っていく 止まらない 毒を持った植物が 成長する もし もし 意味を持たなかったら そういう生き物がいたとしたら 命を奪って 無かったことにするのか…

あの時おまえの舟に僕も乗れば良かった そうすればおまえも僕も沈まなかった 藻に隠れ 流れることも出来ず 見上げているだけ きらきら光るのは海面であって 僕たちじゃない

布団に入って見上げるとスナイパーがまたがっているスナイパーは隠れもせず長いライフルを僕の額に当てている撃とうとしない 心底許せないような目で見ているバチバチ音を立てながら涙が流れていく霧にむせかえり 気がつくと 獣たちが僕を見ているどこかで急…

手に取ると砂になる その砂は手のひらに一切を残さずすり抜ける その砂は風に流されてどこかへと落ちるはずだが まるで無かったかのように 見つけられなくなる体中熱くなって叫ぼうとする その口を後ろから塞ぐ黒い手身動き出来ないまま聞きたくもない言葉を…

よぞら、じゅうじか、つめたいかぜ よぞら、じゅうじか、つめたいかぜ 砂場には僕とあの子しかいませんでした 今思えばもう夜になっていたから みんな帰っていたのだと思います 僕は空き缶に水を入れて砂にかけていました 文字を書いていました あの子は砂で…

春が来ないまま俺たちは冷たい息を吐いている そこから離れた方がいい!重たくなった雲が落ちるから 寒くはないのに 冷たい息を吐いている 「知ってましたか? こう、指をはじくと霜が降りるんですよ…」白も黒もない 灰一色 仮死状態の野原で ブレた瞳であい…

怒り 憤り 震え立った血が 助走をつけて血管を駆け巡る が 出口見当たらず ぐるぐる周り そのうちしょぼくれて 「ごめん」と言いながら心臓に帰ってくる 馬鹿にするな 馬鹿にするな やめろ 知らないだろう 頭 違う 空気 のような 違う 嫌い 笑うな おまえは…

もうずっと季節には色がないまま頭に銃を突きつけて凍った僕が庭に見える年を取ったあの子が子供達を引きつれて僕を指さしあれは.....と説明する後ろにいる男は.....あいつじゃないかなんということだ何年経ったのだ 一体なにをしてたのだあいつらはどこかへ…

「いつか離ればなれになったとき、たとえわたしが元気でも、あなたがわたしじゃないと思ったなら1つめのお墓をたててください。」 昼間。日曜日なので天使がやってきた。天使は親しくもないが気になっていた学生時代の同級生に似ていた。まとった白い衣から…

「みんな、よく平気で歩けるな。どこもかしこもとんがってるのに。ぼくはもう新しい靴を買うのは嫌だよ。」 すり切れた背表紙を手にとる。開いた本の中でコートを着たホールデン君が風を切って走ってる。なにか喋っているみたいだけど、僕には聞き取れなかっ…

陽の光

おばあちゃんは仏壇で声を出しながら「ご先祖様、家族を守ってください」と拝む。その姿を思い出した。だから僕は「おばあちゃんを守ってください」と拝む。これで家族全員は守られる。僕はとにかく横断歩道を気をつけて歩いて明日も仕事へ行く。実家は今頃…

レインレングス

雨は体にまとわりついてぼくを静めようとしている。体温はそれに反発するかのように痙攣し、不規則なリズムを打つ。住宅街にある知らない家の中から温もりを感じて、吐いた息がまるでピンク色に見えるような。誰かいまぼくの頭の中にあることを聞いてくれま…

まずぼくは壊す

春だ!良かったね。当分やっていける。仲間がいるのだ。ぼくは毎朝起きて辺りを見渡すのだけど、落ち込む理由がどこにも見当たらないんだ。それから水を一杯飲む。体の中を流れていくのがわかって、ぼくが今日ここにいることが始まる。それはjohn lennonのst…

なんてことのないひとりぼっち

久々に雨が降ってた。雨は記憶や感情やその場の空気をみんな繋げてひとまとめにするみたいだ。コンクリートの冷たさも大きな木の下にある土の温かみも、すべておんなじ囲いの中。僕は僕の描いた絵を眺めたり狭い部屋の模様替えをしているが、この部屋に居る…

to tralfamadore

最近調子はどうですか?元気ならなにより。それがなにより。僕、はいつでも元気です。だから悩んだり怠けたりもしてる。けどもう誰にも内緒で遠くへ行ったりはしません。あの頃はずいぶん身勝手でした。誰も傷つけたくないのならば僕、は僕、自身と向き合う…

私は黙って歌います

「日の出」という歌を友達が歌っていた。ライブハウスに出演する人たち、若い僕や自分自身のことを歌ってると教えてくれた。歌の出だしは「ただ私、黙って歌う」。その友達はライブハウスがあまり居心地が良いものでなく、好きじゃないとも言っていた。その…

帰り道なんてどこにもない

一人部屋でいる、誰の声も届かない、ここでは陽の光も街の灯も大して違いはない。夢うつつで思い出すことは過去ばかり。良いことはより良く、悪いことは尚悪く浮かび上がる。ノートに書き記したアイデアはトイレから戻ってきたらどうでもよくなっている。僕…

・彼は3冊の聖書を手に入れた。過去の寂れた宇宙船の中で、貧しい国の混み合う電車内で、昔住んでいた家の裏の藪で。1冊ずつ色も違えば形も違う。彼はその3冊の内容を織り交ぜて信ずる。どれか1冊を失くせばあとの2冊も失きものに等しくなる。彼は感情を模し…

エターナル・エターナル・フォーエバー

鏡張りの部屋の中で鏡を持って立ってる。僕は希望のない無限を感じる。生まれてくる前の場所と死んだ後の場所はとてもよく似ているんじゃないか?真珠のネックレスのように惑星は寄り添いながら輪を描く。僕はその輪の真ん中で身動きできないある呪いにかけ…

君が閉じ込めた幽霊

優しすぎる人はどうか自分自身に優しくしてほしい。通りを抜ける冬の風、1人の帰り道、いくら酔っていたって冷たさに気づくことがいくつもあった。僕はそのまま眠りたくなくなり、夜空に浮かぶ十字架を見つめていた。祈ることなく。時々ここがどこなのかわか…

HELLO,GOODBYE(rep)

貝殻がゆっくりと閉じていくようにだんだん頭がバカになりそうだ。話し終わる頃にはもう僕は僕を嘘つき呼ばわりしていたから。跡形もなく消えようにも重すぎるから、目を閉じてなにか別の世界を描こうとするが、まぶたの裏の闇の中に知らない方程式が浮かび…

きみは、どしゃ降りの中を歩いてきた。僕は、濡れて透けたシャツの向こうにいくつもの傷を見た。 ギターを弾くから、メロディ、きみが歌ってくれよ!好きなように

僕を見つけて

数年前、目的も無く朝まで起きていたときスケッチブックに殴り書きした詩。それからすぐギターで曲をつけた。最近、ふと思い出す。 僕を見つけて そして触れて欲しい もう大丈夫だと言ってくれないか きっとその時にはもう陽が昇り始めていて この部屋には明…

消えることのない僕の緑よ

東京で見える唯一の星が、あなたのふるさとはあっちですよと教えてくれる。でも僕まだ帰りません!よく遊んだ裏の山、木々は静かに目を閉じていて、僕は裸で川で泳ぐことが出来た。時間は歴史を知りたがり、先へ先へと進んでゆく。僕は、散歩するように生き…

冷蔵庫の中 キンキンに冷えた昔の写真 食卓の上 ごはんはないけど食器が置いてある 階段をのぼり部屋へいく むかし飼ってた犬が何度も駆けおりてくる ギターがない なかったことにする 家の前を誰かが走り去る 白紙の手紙が速達で届く 街の方からお祭りの音…

雨上がりの街そこら中に青白い無数の線が浮かび上がる。線はバチバチ音を立てながら繋がったその先になにかを伝えようとしているみたい。あなたはどこからやってくるのかわからないから、僕はハンカチを、あるいは傘を、あるいはお気に入りのCDを持ちながら…

初恋は死なないね。永遠は飴玉みたいに固まって、僕はそれを口の中で転がしてる。溶けることはないんだな。夜になっても鳴くセミの姿がちょっと切ないから秋の虫が早く代わってやればいいと思う。なにをしてもエゴだとしたら、僕はやさしい方を選ぼうと思う…

僕は真夜中、家を抜け出してパジャマ姿で黒い川を眺めた。そうしてひとりぼっちの中に真実を見い出そうとするんだね。川底には目を閉じた裸の女が沈んでいて、七色の薔薇の花を口にくわえている。流れることも出来ない重さが彼女の悲しさなのかな。魚たちは…

青い春の冷たい雨

病院の診察室から泣きながら出てくる女性を見たことがあるなんて静かでなんて暗く長い廊下だったのだろう僕が1人を決め込んでいたのは、誰にどう説明していいかわからなかったからかせめてこの苦しみにみんなが分かるような名前がつけば楽なのにと思っていた…

シェルターから愛を込めて

君のことを考えるけどまったく検討つかなくなる僕は僕のことをよく分かっていないからだがそんなわからないことが僕の明日に繋がっているたとえば愛についての説明書ばかり探していたんだろうけどそんなもんはないそもそもあらかじめ用意されたものなど何も…

今は朝が好きだ

落ち着いて深呼吸しな誰も、おまえを、しばりつけは、しないだからこそ散歩をしないか僕には風や匂いや空の色が重要な気がする、僕にはとっても街の中を歩いていると「こんなもんか」とうつむいたビルの屋上で街を見渡すと「こんなもんか」と微笑んだ雲の上…

エンドレスミラー

僕は僕の偽者か。そんなことを思った。呪いにかかったように泣いて泣いて泣いた。この呪いは僕にしか解けず、また、僕が解くべき呪いだった。僕は良い人なんかじゃない。出会った人たちにかけてきた言葉は、全部自分に言ってたんじゃないのか。僕は、段々自…

7月8日

「どうでもいい」の言葉の後には何もついてこないんだな僕は知らないことを知りたいと思うけれど知ってしまうといい気になってしまうようだ欲張りな芋虫は葉っぱを食い荒らした後、体の重みで枝から落ちてしまう 長い間自分は頭がおかしいと思い続けてきたこ…

7月7日

日に日にセミの鳴く声が増えていく。夏が去ってしまってからより、夏が来た時の行き場所が重要だと思った。年々短く感じる夏に僕は人類の歴史を一瞬の火花のように例え、また宇宙の端っこがどうなっているかを考えた。冷たい水でも飲もう。 夏の訪れはいつも…

ふと一人になったとき君がところかまわず現れるので 僕はその時話している人のことや話の内容を忘れてしまう やり場なく手を突っ込んだポケットから出てきた錆びたナイフ いつか僕はこれを誰かに渡そうとしていたようだ 鏡の奥で僕じゃない誰かが笑っている…

僕にも羽が、生えてきた

こんなに近くにいたのにあなたのことを何も知らなかった僕はなんだか馬鹿らしくなって、そして清々しくもある長い時をかけて繋ぎ合わせていたパズルを目の前で崩された気分だけど僕は自分がしてたことをロクに考えもしてなかったはずだってようやく気づき始…

悩ましいblue

誰か僕を解読してくれないか より一層深くなるblueは僕を海へ還そうとしているみたいだった それはまるで波打ち際で回り続けるほ乳類の死骸と無数のプランクトンたちであり そこで溶けることのない人工物はたまらなく寂しがってるだろう いずれはredがyellow…