宮沢賢治

「私は実験の過程であり私を実験する科学者でもある」
宮沢賢治の本をめくっているとき
ふとそんな言葉が思いついた
銀河鉄道の夜の初期形には
ありのままの宮沢賢治が立っているような気がした
人一人には重すぎるものを背負って
なるべく笑いながら飛ぼうとした彼は
超能力者のように思えた

今夜僕は布団の下にあった手帳のことを考えている
手帳から見た宮沢賢治の顔を想像している