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きみがぼくを教えてくれる

僕は僕を記録する係です

「いつか離ればなれになったとき、たとえわたしが元気でも、あなたがわたしじゃないと思ったなら1つめのお墓をたててください。」

 

昼間。日曜日なので天使がやってきた。天使は親しくもないが気になっていた学生時代の同級生に似ていた。まとった白い衣からは小さな光が水しぶきのようにたっていた。天使は、座っているのか浮いているのかわからない具合でベッドに座った。いつもの通り僕らは映画を見たり話をしたり、思いつきのゲームを唐突に始めては大いに笑った。沈黙が訪れても気まずくはなかった。なぜなら天使は目の前にいるのだから。けれども何回目かの沈黙の後、天使はもう帰ると言った。僕は寂しかったが立ち上がり玄関に向かった。天使は、ベランダに向かった。こっちから帰る、と。「そうそう、わたしホントは天国から来てるわけじゃないのよ。遠い遠い宇宙の果てにあるウィークエンドという星から来ているの。人間にはたどり着けないかもね。でも、週末になればわたしはここにやって来れる。だからまた来週ね。おやすみ」そう言って屋根の上に消えていった。僕は、早く寝なきゃならない。僕は早く寝なきゃならないよ。