骨だけになった夏のお墓に涼しげな眼をした秋がやってきた
秋は女で、3人の四季の誰のことも好きではなかった
特に夏のことは頭が悪い男だと思っていたが
いつも無邪気に笑っていた様子を思い出すとたまらなくなり、ここへきていた
ただ秋には何も言いたいことがなかったし、
長く垂れた自分の上着が風に揺れるのをずっと見ていた