心の一番きれいなところ


永遠の光 田辺マモルとラボ・リボルバー


日記。僕は雨が好きだ。あとラブソングが好きだ。だけどいつも雨が降っていては嫌だし、ラブソングばっかり聴いているのも退屈だ。

むかし友達と行ったバーでの出来事を思い出した。お客さんは僕たちの他に上品なおばあさんが一人いただけ。そのおばあさんは急な土砂降りの外を見て「わたし、泳げないから帰れないわ」と言っていた。あまりにドラマチックだったのでよく覚えている。それから僕と友達は走って帰った気がする。それはそれで一つのドラマだっただろう。

初恋の話をするのが好きだった。初恋の人のことを毎日のように思い出していたことがあった。けどもうほとんど思い出さなくなっていることに気付く。別に錆びついているわけではないが、磨く必要は無くなったのだ。トンネルを抜けたところ。霧の向こうの不思議な町。長い長い素敵な夢を見た。

友達が家に泊まりに来たとき、一番早く目が覚めるのは決まって僕だった。カーテンを開けるかどうか迷いながらぼーっと天井を見ていた。僕より先に目が覚める人と一緒に寝たい。