安心

星を眺める。何も変わってないことに安心する。星の形も、それを眺める人の形も。確かめるために星がある。僕には時々そう思える。あんなに遠い場所に辿り着いても悩みのタネが増えるだけだろう。ピンチになる度に想像力がいかに大切かを知る。厳しい現実、欠けてくまん丸。好きなように星座を結ぼう。それが最もロマンじゃないか。互いを見つめ合うと喧嘩してばかり。おんなじ美しいが見たい。心に隙間をあけておく。いつかは神さま来て欲しい。こっちからでは行けません。暗い星を観測するのに「そらし目」という方法がある。目標の天体を視線の中心から少しずらして見る。網膜の構造上、その方が見えやすくなるらしい。真正面からにらみあっていても仕方がないんだな、輝きを見出すためには。

 

わたしたち、暗闇にだって落ち着いてしまう。いくら嫌で辛くとも。変わらないことは楽だから。雨が降れば言い訳できる。そうやってその場しのぎで継ぎ足して、時間は長くはもたないだろう。僕は安心できないこと知っている。よく見りゃ穴があいていて、いつもなにかが足りない気がする