きみがぼくを教えてくれる

僕は僕を記録する係です

私は黙って歌います

「日の出」という歌を友達が歌っていた。ライブハウスに出演する人たち、若い僕や自分自身のことを歌ってると教えてくれた。歌の出だしは「ただ私、黙って歌う」。その友達はライブハウスがあまり居心地が良いものでなく、好きじゃないとも言っていた。その頃僕もそう思っていた。たまらなく寂しかったり虚しかったりするときがある。10代最後の年に出会った同い年の彼とはいつの間にか連絡が取れなくなり、ライブハウスのスケジュールに彼の名前を見ることもなくなった。僕は彼がくれた彼の歌詞集と2枚のデモCDを大切に持っている。4つの季節の中でも特に夏の思い出は深く心の中に残る気がする。そして10代の夏はとびきり長い気がする。僕も友達もどんどん形を変えてゆく入道雲みたいだった。気づくってことはなにかが今までと変わってるってことで、気づいたときにやらなくちゃ遅くなってしまう。夏は短くなっていく一方だから。歌ってる間は話さなくて済む