朝から降る雨は夜には止むものだと思っていた。毎晩モヤモヤした心の内を書きだそうと試みるが、僕には言葉がない。閉め忘れた蛇口の前で空のコップを持って突っ立っている。話しかける相手もいない。それは僕もいないような気がする。少々疲れてしまった。日記でもかっこつけてどうする。結構疲れている。ホッと出来る時間が一瞬たりともない。僕はここにいるのだろうか。今のこの気持ちがすべてになる。世界のなにものとも繋がっていないような気持ち。立ち込める霧の中に消えていきたい。頑張ったところもある。頑張れなかったこともある。誰にもわかってもらえない夢の中。覚めることがあるのだろうか。あんまりもう言うことがない。

「悩みはイバラのように降り注ぐ」ある限られた時間の中で少年が言った。僕は彼に憧れを持っていた。