陽は高く 黄色い水仙 愛していたよ おれの鎖 かじった林檎 見つめ合ったら 溶け出した 遠くの山に 埋めてきた 星の悲しみ 歌が聞こえる 耳を塞いで あなたが見える 鼓動がにわかに わずらわしい ひとりの部屋で 火を囲む人 読みかけの本 ちぎれたしおり 真綿のような 雪は白く 目が覚めたなら 出かけよう においを頼りに 歩き出そう いらないものは 捨ててしまえ 辟易するぜ 出来るなら 祈りを込めて 名前を呼ぶよ うらぶれた路地の 裏にある 窓から身を出す 少女の心  初めて会った 気がしない やっと気づいた 瞳の奥に 幼い頃の きみを見た 映画も終わり 帰り道 いつになったら 言えるだろう 月が代わりに 笑い出す これは捨てられた一枚の 紙きれにあった 言葉たち