君が僕を知らなくても

・つらくなったら話をしよう。なんでもいいから話をしよう。少しでも多く共に時を過ごした人、好きな人、好いてくれている人。つらいことの話でも、まったく関係ない話でも。うまく話せなくても、思いつくままに。声に出すっていうのが大事らしい。相手に伝…

ブルーにこんがらがってる場合じゃない

退屈過ぎてあくびが出る、どころか涙が出そうだった。変わり続ける風景から新しいものを見出せず「おんなじ」と名付けて繰り返しているのは僕だった。昨日読んだメーテルリンクの『青い鳥』を思い出しながら、流れる雲を追っていた。思い出だけでやり繰り出…

eve #1

世の中にコロナウイルスが登場してから1年あまりが経った。暮らしの変化には慣れてきても、この事態に対して未だに非現実的な物を見ているような、不思議な感覚を抱き続けている。テレビを見てもインターネットを見ても必ず目にするコロナの文字にもいい加減…

ねいろ

電話越しにきみの声を聞く度に元気が出ることに気がついた。今更かもしれないけど。カート・ヴォネガットの『タイタンの妖女』にハーモニウムという生物が登場する。その生物は「ぼくはここにいる」と「きみがそこにいてよかった」の2種類の言葉だけで会話す…

ペラペラのデスペラード

落ち着いて落ち着いて、きみの脳はこんがらがっていて、ほどくのに時間がかかっている。ほんの数%でも手を休めずに、続けて続けて。きみときたらその時その時の感情を過去と未来にリンクさせ、人生のすべてにしてしまうのだから。なんてこった。もっと冷静に…

恋人の眼や友達の声

友達が悪魔の顔に変わることがあったとてしても、恋人に天使の偶像を作るべからず。斯くして日は暮れなんとなく、遠回りをして帰ったなあ。ボロでもあるだけありがたい、靴の紐をしっかり結び、誰もいない雪原へ飛び出そう。そこに落っことした僅かな霊感を…

僕らは離れ離れ

最初から?途中からか、ともかく僕らは離れ離れ。きみは湖のほとりにいて、僕は沼から顔を半分出して、コポコポ息を吐いている、なんてことを思い浮かべているときは、暖かい布団の中にいるときか、クーラーのよく効いた部屋の中にいるときだ。その後いつか…

27クラブには入れない

Desperado - Eagles日記。半ば走り書きです。今日の一曲もイーグルスのデスペラード。今の僕のテーマソングです。雨がよく降る。明日はもっと降るらしい。そして、僕はもうそれほど若くないらしい。今日そのことを実感したのだった。それは大人になったなー…

どうしようもない人

The Langley Schools Music Project - Desperado (Official) 日記。何もしないでも汗が出る。僕の部屋の夏は暑い。冬は寒い。京都を思い出す。イーグルスのデスペラード"Desperado"を初めて聴いた。有名な曲のようだけど、ロックに目覚めた学生時代の僕は「…

また一人になった(ごく自然に)

日記。感動するためには、心動くところへ、自らを動かしていかなきゃならない。感動にはいつもこちらから赴いているはずで、それが再生ボタンを押すのでも、話したい人に話しかけるのでもなんでもいいわけで、役に立つかどうかは必ずしも問題でないというこ…

今日は今日のままが良かった

短い方が似合うからと 良い気になって髪型変えた けれどもちっとも気に入らなくて あ〜あ、落ち込んだ きみも好きだと思うよと 言われて一緒に映画を観た けれども全然面白くなくて あ〜あ、退屈だ 今日は今日のままが良かった なんだかよくわからないけど …

トム・ウェイツの夜

きみがリッキー・リー・ジョーンズを聴いてる夜に 僕はトム・ウェイツを聴いてるよ かっこいいアメ車に女神を乗せて 夜明けのフリーウェイを走る歌 おてんばなリッキーのあどけなさ タバコをくわえて微笑む姿 20歳を迎えたばかりのきみは 浪漫ってなんだって…

遠のく音、遠くの音

David Bowie - Five Years 世の中の不穏な空気も相まってなのか、少し神経症気味になりつつある。頭が勝手に考え続け、肩やら首やら力が入り、生あくびが出る。なかなかつらいもんである。何度も姿勢を変えながら眠りにつき、朝起きてしばらくすれば、また始…

色んなポーズ

ふと思い浮かんだこと。僕は自分がなにかに打ち勝った姿を他人に見て欲しいのではなく、なにかと戦っている姿を他人に見て欲しいのではないか。もしそうならそれはポーズでしかない。脳みそが見えた人体模型みたいに滑稽だ。他人に認められたことを思い出そ…

安心

星を眺める。何も変わってないことに安心する。星の形も、それを眺める人の形も。確かめるために星がある。僕には時々そう思える。あんなに遠い場所に辿り着いても悩みのタネが増えるだけだろう。ピンチになる度に想像力がいかに大切かを知る。厳しい現実、…

俺たちの身体を切り刻んで星にしろ

もう何年も前、とあるバンドのサイトで「俺たちの身体を切り刻んで星にしろ」という曲のタイトルを見かけたことがある。それが何という名前のバンドで、タイトルも合ってるのかどうか、もう覚えてない。曲調も。けれども時々思い出す。俺たちの身体を切り刻…

調子はどう?元気ですか?元気ならなにより。毎日電波に乗っけて届けられる不安のかたまりを分け合う日々。誰もが残してゴミ箱行きに。その先のことなんて考えない。曖昧なことに愛はない。漠然としたものに釈然としない。まあ言葉遊びはこれくらい。窓を開…

先生。もし、僕が両親を心のどこかで憎み続けているとしたら、僕は僕自身をも許すことができないのではないか。それがたった一人になるということではないか。そうなりゃ僕の細胞ぜんぶが、僕を殺しにかかるだろう。ここはぬるま湯、または泥濘。力ない声と…

あの子が生まれた日

Mazzy Star - Fade Into You もうすぐあの子の誕生日。好きな花は、以前に聞いたな。僕の中には小さなすみれ、むらさき色の小さなすみれ。厳しい寒さの冬にいて、どれだけ春を思い出せるか。希望のイメージはそんなとこから始まる気がする。ともかく死ぬまで…

12月、ジョン・レノン

hello,sunshine. 久しぶりに空が晴れたよ 僕は庭に出て風に吹かれている 今頃僕の死んだおじいさんは 雲の上を歩いているのかしら ああ、ジョン・レノン 12月になると僕は ああ、ジョン・レノン あなたの歌を聴いてる 雲の切れ間から 聴こえるイマジンのピア…

久しぶりに夢を見れた

The Velvet Underground - Ride Into The Sun (Good Quality) 店を出て、ちょうど歩き出したくらいから吹雪始めた。まだ暗い空の明け方の、四条大橋に立つ僕は、汽船の煙突のようではなかったか。全身真っ黒な格好をしてることに、家を出てから気がついた。…

あなたを置いていかないで

夜明け前の青白い空に捧げる口笛の音色。銀河鉄道のレールを敷いて、僕たちはどこまでも行けるはず。けれども列車はやってこない。きっとこの駅に着くにはまだ早過ぎるんだろう。日付が変わって明日になっても、明日のために眠らなきゃいけないなんて。肝心…

燃えてないのに煙が出る

Cat Stevens - Sitting 日記。最近月が一段と明るい。僕はあまり視力が良くないので、月がぼんやり映って見える。満月の夜には事件や事故が増えるらしい。遠い遠い先祖たちが、満月の夜になにかやらかしたのかもしれない。繋がれた犬の血の中にも、ニホンオ…

死にたくはない

うまく言えなくてもいい、綺麗に書けなくてもいいから、今の心情を素直に記すことにした。大体僕は人の目を気にしすぎだ。人に気を使い過ぎている。家族に対してすらそうしてしまう。そしてそんな自分を馬鹿だなと思う。ただ、無意識はなかなか言うことを聞…

アーメンフリー

Novo Tono - Yume no Hanshu [1996]日記。降りしきる雨の音を聴きながら、ホットレモネードを飲んでいる。キッチンには誰もいない。締め忘れた蛇口が泣いている、なんて思ってないでちゃんと締めよう。走り描きでもいいから未来を描こう。僕に出来ることを考…

僕のリアリティ

宇宙の果てのブラックホールに吸い込まれた僕のリアリティ部屋の隅っこの段ボールにしまわれた僕のリアリティいじめっ子の手の中にある僕のリアリティ産道に置き忘れた僕のリアリティ黒板のチョークの粉にまみれた僕のリアリティ街灯もない田舎道に落とした…

夜空に震える黒い旗

日記。生活の一番端っこに、ギリギリ掴まり飛ばされずにいる。という風に思い込んでいる。相変わらず自分をいじめるのが得意だなあ、と俯瞰した僕がさらっと言う。孤独が募れば募るほど、この世は己でいっぱいになる。どこへ行っても己がいるので、ほとほと…

ミッドナイトスペシャル

日記。僕が過ごした26年、たった一日で色が変わったりもする。いつも今ここにある時間が一瞬で、それは物事の必然性を意味する。僕はといえば、相変わらずおんなじ絵を描いてる。そしてその絵の中にいる。絵の具で出来た山の上、新しい色を探しながら、ここ…

どこででも雨を降らせる人

日記。お母さんとわかりあうことはないだろう。お父さんとはわかりあえっこないだろう。僕はいよいよ1人だと、もう何回思ったことだろう。雨の日だって構わない。窓を開けて寝るだけだ。僕を見ている目があって、そいつがいよいよ眠そうだ。誰1人いない街の…

ときめきは星の爆発

日記。僕の知らない僕を見た。僕は怒鳴るように歌を歌い、削り取るようにギターを弾いてた。あんな僕は見たことなかった。なぜだかとても悲しそうだった。足早に店を出ていく僕を、僕はピアノ椅子に座りながら見送った。その時店内に流れていたラブソングは…